サンプル日記

sampleb.exblog.jp
ブログトップ

<   2011年 03月 ( 5 )   > この月の画像一覧


2011年 03月 27日

現在の状況について

現在の状況について書かなくてはと思って
なかなか書けないでいた。

リーディング公演が二本延期になったことは残念だ。
やっぱり公演をやることは再演だろうと何だろうと
現在の局面を見てもらうわけなので
その新鮮な出会いは貴重なものだと思う。
それがないと新陳代謝ができないという部分もある。
こちらにとっても、そして観客にとっても
それは同じなのではないだろうか?

だから、
楽しみにしてくださったお客様には
本当に申し訳ありませんでした。
現在、どちらも公演を実現するために
動いています。
今しばらくお待ち下さい。

でも、書いていることに矛盾するようだけど
僕は今演劇が何の役に立つ?
と聞かれてうまく答えることができない。
だって、普通に生活者として原発事故や
放射能の影響を恐れているし、
被災者の現実を知るにつれ、
言葉が出なくなってしまい、
演劇のことを考えようとしても
「演劇について考えようとしてる人」
を演じるような違和感を感じてしまうからだ。

情報に怯えて、ちょっと安心したり、開き直ったり、怒ったり、
余震に揺られて、ニセ余震(気のせい)にも揺られて
なかなか気持ち悪い。

一昨日、明大前の駅で
キャリーにミネラルウォーターとお茶の24本入りケースを
くくりつけて運ぶ一人の若者を見たとき、
思わず怒りがこみ上げたりしたが
よく考えるとどこかに寄付したり、施設に運ぶ途中だったのかもしれない。
自分が勝手に貼り付けた「物語」で
怒っている自分を後で考えて
「うわ、メチャクチャ沸点低くなってるなあ」と
怖くなった。

貼り付ける「物語」が瞬発的で浅くなっているのを自分で感じる。

こういう時に「運命」とか「天罰」という言葉を使うのも
同じようなことだ。
そういう超越的な視点で語ろうとするところに
とても人間的な作為を感じる。
全然超越的じゃない。

それらとは違う「物語」もはじまった。
放射能の数値と風向きと原発の状況が
日常的に報じられる毎日によって
皆が編んでいるだろう「最悪のシナリオ」のようなもの。
ところどころぼかしを入れながら
ぼんやりと思い浮かべてる人もいるだろうし、
無修正で凝視している人もいるかも。
僕は相当薄目をあけてぼかしてるな。

とにかく、「物語」が更新されている気がする。
衣食住も家族も人間関係も安全も情報も科学も経済も政治も。
今までの他人事感とは何か違う。

違うけれど、かといって団結しているわけでもない。
どんな「物語」も信じられないという感じもある。
各々がサバイバルを強要されているような。

またまた矛盾するようだけど
ここからが演劇の出番だと思う。
というか、まずは劇場か。
集まって、場所を共有して、時間を共有して
それぞれ話して、突っ込みを入れて、笑って、
各人の「物語」の修正をすればいい。

さらに、作品を共有することで
普段の会話では出来なかった
こっそりとした話とか真面目な話とか変態な話とか
残酷な話とかどうしようもなく下らない話をしてもいいし。
上演された作品がきっかけになって
各人の「物語」を修正することも可能だと思う。
喋らなくたってリアクションでわかったりとか。

ライブで行われるパフォーマンスは
観客とパフォーマーの共有する空気をダイレクトに振動させるので、
観客の共振度を上げるだろうし、嫌悪感も上げる。

また、演劇はそこに虚構のベールもかけたりもする。
ウソで本当で、本当でウソですと。

まだまだ色々ありそうだけど。

とにかく、
演劇が「物語」を与えるのではなく、各人が「物語」を持っているから
演劇が成り立つという言い方の方がしっくり来る。

何だか頭がまわらなくなってきた。
今日はこのへんで。
[PR]

by shu-mats | 2011-03-27 03:19
2011年 03月 16日

『官能教育』 官能をめぐるリーディング中止のお知らせ

直前のお知らせになって申し訳ありません。

地震等の現状況を検討した結果、
3月19日(土)の19:30と22:00に予定しておりました
Produce lab 89 presents『官能教育』──官能をめぐるリーディング──を
中止することにいたしました。

ご予約頂いた方々へは追って制作からご連絡致します。

大変残念ですがご理解・ご了承くださいますよう、
何卒よろしくお願いいたします。

余震による交通機関への影響や原子力発電所事故の現在の状況から
ご来場いただくお客様の安全性を考えての判断です。
ご予約いただいた方や楽しみにしていた方には
大変申し訳ないと思っております。

私たちが下した判断がベストかどうかもわかりません。
マッチョにも臆病にもならずに状況を見て
合理的に判断をしたいと思ってしたことです。
ご理解下さい。

こういう時だからこそ同じ場を共有することの重要性もあるでしょう。
また、フィクションが現実と観客の間のクッションや緩衝地帯になることもあるでしょう。
もしくは、フィクションが現実に対しての見方をがらっと変えてしまうことも。

とにかく、この企画は必ず実現させるつもりでいます。
どうぞその時には新世界の異空間に足をお運びいただきたいと
願っております。

最後になりましたが
このたびの地震で被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げます。
そして、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

松井周
[PR]

by shu-mats | 2011-03-16 13:04
2011年 03月 11日

開放している施設

父が川崎駅で足止めをくらっている。
今日はアゼリアで過ごすとのこと。

今このページを見ている人は
あまりいないかもしれませんが
現時点での東京と神奈川、埼玉における
帰宅困難者に開放している施設を貼り付けておきます。

【都内】

○全都立学校(島しょ部を除く244校)

○青山学院大学(渋谷区渋谷4−4−25)

○東京都立広尾高校(渋谷区東4−14−14)

○東京都立第一商業高校(渋谷区鉢山町8−1)

○日本赤十字社東京都支部(新宿区大久保1−2−15)休憩所有り。看護師が待機。飲料水の提供、道案内も。

○笹塚ボウル(渋谷区笹塚1−57−10)

○豊島区勤労福祉会館(豊島区西池袋2−37−4)

○江東区立東川小学校(江東区住吉1−12−2)

○東陽小学校(東京都江東区東陽3ー27ー12)

○数矢小学校(東京都江東区富岡1ー18ー7)

○グロービス経営大学院(東京都千代田区二番町5ー1住友不動産麹町ビル)

○都立晴海総合高校(中央区晴海1ー2−1)

○都立大田桜台高校(港区南青山2ー33ー77)

○都立新宿山吹高校(新宿区山吹町81)

○パルテノン多摩(東京都多摩市落合2丁目35)

○ベルブ永山(東京都多摩市永山1−5)

○多摩市役所健康センター(東京都多摩市関戸4−19−5)

○戸山高校(新宿区戸山3ー19ー1)

○竹早高校(文京区小石川4ー2ー1)

○向丘高校(文京区向丘1ー11ー18)

○工芸高校(文京区本郷1ー3ー9)

○東京国際フォーラム(千代田区丸の内3ー5−1)

○東京しごとセンター多摩(国分寺市南町3−22−10)

○中央・城北職業能力開発センター(文京区後楽1ー9ー5)

○東京都庁都民ホールと第2本庁舎1階(新宿区西新宿2丁目)

○東京体育館(渋谷区千駄ケ谷1ー17−1)

○日比谷公会堂(千代田区日比谷公園1ー3)

○大井埠頭中央海浜公園(品川区八潮4−1−19)

○有明テニスの森公園(江東区有明2−2−22)

○千代田都税事務所(千代田区内神田2−1−12)

○大田都税事務所(大田区西蒲田7−11−1)

○荒川都税事務所(荒川区西日暮里2−25−1)

○八王子都税事務所(八王子市明神町3−19−2)

○東京スポーツ文化館(江東区夢の島2−1−3)

○早稲田大学大隈講堂(新宿区戸塚町1−104)

○東京都府中市立第九中学校(東京都府中市小柳町2−49)

○府中市役所中央文化センター(東京都府中市府中町2−25)

○府中市住吉文化センター(府中市住吉町1−61)

○府中グリーンプラザ(東京都府中市府中町1−1−1)

【神奈川】

○港北スポーツセンター(横浜市港北区大豆戸町518−1)

○川崎市立富士見中学校(川崎市川崎区富士見2−1−2)

○川崎市産業振興会館(川崎市幸区堀川町66−20)

○川崎地下街アゼリア(川崎市川崎区駅前本町26−2)

○BankART(神奈川県横浜市中区海岸通3ー9)

【埼玉】

○さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区新都心8)
[PR]

by shu-mats | 2011-03-11 22:46
2011年 03月 11日

無事です。



携帯など繋がりにくくなっていますが
娘と妻と僕は無事です。

メールなどは見られますので
何かありましたらメール下さい。
[PR]

by shu-mats | 2011-03-11 22:02
2011年 03月 01日

岸田戯曲賞

『自慢の息子』、岸田賞受賞しました!

いつも観に来て下さっている皆様、応援して下さる皆様、
どうもありがとうございました。

サンプルという劇団を旗揚げして四年あまり、
この作品はやっと「これが自分たちのやり方って言ってもいいんじゃないの?」と
スタッフ・キャストが認識できた作品だと思っています。
今回は「母乳を吸ってる息子がその母の膣に射精するイメージ」を
共有することから始めて、かなりふざけて作った作品です。

布が壁になったり、スクリーンになったり、スカートになったり、海になったり、
スピーカーが川になったり、牛になったり、秘密の場所になったり、
俳優が柱になったり、影になったり、あと色々。

稽古場で遊んで試しながら、その状況を戯曲に落としこんでいった部分もかなりあります。
だから戯曲を評価していただけるのは大変嬉しいのですが
それはあの現場があってのことでしょう。
関わって下さったスタッフ・キャストにはとても感謝しています。
どうもありがとうございます。

精華小劇場でやった公演も楽しかったなあ。
場所が違えば演出も変わるので
見えるか見えないかの暗闇で
無理矢理俳優にスープ春雨をずるずると音を立てて食べてもらったりとか。
自由にやらせて下さって本当にありがとうございました。
そんな精華小劇場がもう閉館してしまうのは残念。

演劇の状況はまだまだ厳しいですが
サンプルは自分たちの可能性と特殊性を活かして
新しい表現を追求していこうと思います。
もちろん、それは私たちが一方的につくりあげるものではありません。
観客というか、参加者というか、体験する皆様の中に芽生える
「物語」を大事にしたいと思っています。

どうぞこれからも応援をよろしくお願いします。

松井周
[PR]

by shu-mats | 2011-03-01 10:37