2011年 11月 05日
群像12月号(11月7日発売)に『土産』という小説が載ります。 一年くらいかけて少しずつ書いていたのですが 最初とは全く違う話になりました。 これまで書いてきた話とも全然違うし。 突然変異というか、途中でがらっと変わってしまいました。 どんな感想を持たれるかわかりませんが 是非読んでみて欲しいと思います。 演劇について考えている。 というか、俳優について。 リアリズムでもそうじゃないものでも とにかく、俳優が喋ったり動いたりするための資源を、 俳優がどこから持ってくるかはとても重要だと思う。 相手役の身体からでも観客からでも台詞でも音でも光でも小道具でも自分の記憶でもいいから それらを動力源に変換してはじめて、 動けるし、台詞なども口にできるのではないかと思う。 たまに、そのような周りにある豊富な資源を全く使わずに、 シャットアウトして演技している人を見ると、 何と窮屈でもったいないことをしているのかと 残念な気持ちになる。 いくら器用にやってみせても貧しく見える。 資源が活用されてないので。 「もうどうにでもして!」と、自分で自分を舞台上に放り投げる勇気がある人は まずは放り投げて、それから少しずつ足場を確認するように周囲との関係を作り出すのではないだろうか。 資源を発見しては次々に利用すれば自ずと道が開けていくような。 豊富な資源とあらかじめ決まった段取りをどんなふうにミックスさせられるか、 化学変化を起こせるかが勝負。 とにかく、まずは投げ出す勇気を持てるか持てないかが才能の分かれ目ではないかとすら感じる。 最近、芝居をたくさん観てて、いい俳優はたくさんいるんだなと再認識している。
by shu-mats
| 2011-11-05 23:26
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